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勝手に小説化:アマガミAS 絢辻詞編 第10章「君のままで」A-Part

今回もとても間隔があきましたが・・・第10章です。
絢辻さんの物語を書く上で避けては通れないはずなのにアニメ等でもあまり絡みがないあのヒロインとのお話しです。
あまりにも公式で絡みが少ないので、とても苦労する第10章になりそうです。
しかしながら、プロットを作った以上は何とか最後まで書き上げてみたいと思っています。
間隔があきすぎてブログのアップ方法を危うく忘れそうになっていました。w
ただでさえ、不安定な文が間隔があいて更に・・・となっていますがよろしくお願いします!

A-Part START


 橘美也――私の彼である橘純一の妹。
 本来ならば、彼女にとって私はある意味もっと近い存在であってもいいはずなのに……。
 最近、このとても近くて遠い距離感に頭を悩ませていた。
 彼との距離は日々近くなっていることを実感している反面、美也ちゃんとの距離はいつまで経っても縮まる気配すら感じられないのだ。
 この何とも言えない閉塞感に私は溜息をつきながら生徒会室の窓からグラウンドを眺めていた。
 今日は、生徒会の活動もなく彼はバイトということもあり、行き場を失った私は生徒会室で勉強をしようと思いやって来ていたのだ。
 今までならば図書室で時間を過ごすことが定番であったのだけど、最近は生徒会室で過ごす時間の方が多くなってきた。
 生徒会室といっても他の教室と比べて特別な設備はなく、一言でいえば規模の小さいな教室に過ぎない。
 しかし、この殺風景な部屋がとても心落ちつく場所となっている。
 何もない部屋だけど、ここには大切な仲間と共に過ごした記憶が存在する場所だからなのだろう。
 今日はグラウンドから入って来る風がとても心地いいので、勉強をせずに窓の前に立ちぼっと過ごしていた。
 私は一人の時にあれこれと考えを巡らす癖があり、その癖は良くも悪くもあるのだけど、今日は彼の妹である美也ちゃんのことが頭に思い浮かび考えていた。
 しかし、その静寂は終わりを告げた。
 突如、何者かによって私の右耳が甘噛みされたのだ――。
 この完全予測不可能な事態に遭遇した私は、思わず耐えきれずに声を上げた。
「ひぃっ!!!」
 普段、決して大きな声や奇声を上げることがない、この私が――。
 そして、未だにこの異常事態に対して状況を把握することができずに言葉を失っていた。
「…………」
 私の知り得る知識の中で、誰もいない生徒会室で突然耳を甘噛みされるという事例は存在しないのだ。
「うわぁー、何て声出すのよ。びっくりしたじゃない!」
 慌てて声がする方向に振り向く――。
 そこにはとても加害者が口にするとは思えない言葉を平然と口にしながら小悪魔的な笑みを浮かべている人物が立っていた。
 その人物とは――棚町薫。
 同じクラスメートで、誰よりも心を通わせた悪友――のはず……。
 彼女の姿を視認した瞬間、私は額に手を当てて思わず深い溜息をついた。
 私の苦悩をよそに薫はしてやったりの笑顔だ。
「どう?気持ち良かった?ねぇ~、ア・ナ・タ――」
 なぜか少し声色を変えて聞いてくる薫……。
「えええ。と~ても気持ち良かったわよ!」
「それはそれは、お粗末様でした」
「じゃー、そのお粗末ついでにお礼しなきゃね――棚町さん――」
「ちょっ!!」
 それまで元気だった薫の顔が一瞬で青ざめる。
「ふふふふ……。どんなお礼しようかしら――」
「ひぃっ!!!」
 今度は、薫が私と同じ奇声を上げた。
「うふふふふ」
 あの怖いもの知らずの薫が本気で恐怖する様子を見て私は、思わず吹き出してしまった。
「何よ急に笑い出して……失礼ね」
「だって、本気で怯えてる薫の姿が可笑しくって――。ふふふふ」
「アンタの心こもったお礼なんて恐怖しかないでしょ!どんな目に遭うのか想像すらつかないわよ……本当に……」
「あら、そこまで理解してるのなら話は早そうね――。ふふふふ」
「も、もう……こ、この話題はここで終了ね……」
「まったく、自分から話題を提供しておいて急に終わらせるなんていい度胸してるわね」
「ごめんごめん。アンタが窓の外を見ながら独り言をいってたから驚かそうと思っただけよ――ちょっとした出来心ってやつよ」
「ふーん。その出来心が命取りになる所だったわね。ねぇ~棚町さん――」
「ひぃっ!!!」
 再び、薫がさっきと同じ奇声を上げた……。
 相変わらず、私の思考の斜め上ではなく遥か上空を行く薫の行動には調子を狂わされるけど、その狂った調子がなぜだか妙に心地良いのだ。
「それで、今日は生徒会室に何か用かしら?」
「特別な用はないけど、バイトが休みで暇だったからここにいるかなと思ってね」
「なかなかいい勘してるわね。と言ってもここか図書室のどちらかだけど」
「ところでアンタ、何でさっきから美也ちゃんの名前を呟いてるのよ?」
「ええっ?私が!?」
「あれ?気付いてなかったの?結構、大きな声で独り言をいってたわよ」
 油断した――誰もいない生徒会室ということで、どうやら知らず知らずの内に思考を声に出してしまっていたようだ……。
「それで、美也ちゃんがどうしたのよ?」
 さっきまで、青ざめていた顔から一変して、今度は興味津々の様子で目がいつになく輝きを増していた。
「ね~ね~。私達、親友だよね――親友としてはお互いの悩みは共有すべきだとアタシは思うんだけど」
 親友ね――私の認識としては悪友なのだけど――。
 当然、いい意味でのはずなのだけど……なぜか自信がなくなってきた……。
 しかも薫に私と共有すべき悩みがあるのかどうかは、とても疑問に残る課題ではあるけど、今の薫は誰にも止められない状態であることも十分に理解している。
 私は、覚悟を決めて話すことにした。
「えー、たいへん不本意ではありますが――」
「もう~前置きはいいから早く早くー!」
「単刀直入に言えば、私の呼称問題よ。はいっ、以上」
「え?今ので終わり?」
「ええー。そうよ」
「説明になってないと思うけど……」
「えーまたまた、不本意ではあるけど詳細に話すわ」
 私は、薫に思っていたことを隠さず全部を伝えた。
「いつまで経ってもアンタの呼び方が変わらない!?」
 とても不思議そうな顔をする薫。
「ええーそうよ。美也ちゃんと知り合って、彼の彼女になった今でも絢辻先輩よ」
「それに何か問題でもあるの?」
「大有りよ!」
「だって、美也ちゃんから見ればアタシ達は学年が一つ上なのだから、先輩と呼ぶのは当然のことじゃない?アタシだって棚町先輩と呼ばれているわよ」
「た、確かにそうなのかもしれないけど、でも――」
「でも、何よ?」
「桜井さん……桜井さんは、私達の前でも梨穂ちゃんと呼ばれているのよ」
「ああー、桜井さんねー。それは仕方ないわよ」
「仕方ないってどういうことよ?」
「桜井さんは美也ちゃんにとって昔からの幼馴染――いくら兄の彼女とは言っても、それは越えられない壁の一つや二つは……」
 確かに薫の意見は、とても的を得ていると理解している。
 でも、私は少しでも美也ちゃんとの距離を近くしたいのだ。
「それにしても、意外ね。アンタがそんなことで悩んでるとはね」
「私自身もそう思っているわ――。一年前の私では到底考えられない悩みだわ」
 薫は少し考え込んでいる様子だ――しかし、その表情はさっきと打って変わり真剣そのものだ。
「よし、決めた!!」
 突然、何かを決心したかと思うと薫は急に私の手を掴んだ。
 そして――。
「さぁー、行くわよ!」
 私をどこかに連れて行く気のようだ。
「えっ!?ちょっと――何!?」
「いいから行くわよ!」
 今一つ状況が把握できない――。
 しかし、薫は私の状況などお構いなしに手を引張って行く。
 私は、そんな薫の勢いに押されて生徒会室を後にしたのだった。

アマガミAS 絢辻詞編 第10章「君のままで」A-Part END
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さっそくの更新ありがとうございます。美也と絢辻さんのつながりは確かに無かったので新鮮ですね。アマガミもVitaが出て、DVDスペシャルボックスが出て今年はまた勢いを取り戻してくれているので、アニメの続編も密かに期待しています。えぴおんさんのSSも期待してます。今後もよろしくです。

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