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勝手に小説化:アマガミAS 絢辻詞編 第七章「チェック マイ ソウル」D-part

かなり間隔が空きましたがD-partやっと完成しました。

D-part Start


「もちろん副会長が梅原君に決まってるじゃない!」
「えええ!そうだったのか!!」
 梅原君に最も近い存在であるはずの彼なのに・・・本当にこの鈍感さんは天然記念物級だわ。
「香苗さん・・・本当に梅原のことが?」
 彼のストレートな質問に副会長はただ黙って頷くだけだった。
「まったく、だからあなたは鈍感なのよ」
「わ、私の相性占いでは副会長と梅原君はベストカップルだよ」
「た、田中さん・・・もしかしてアタシと梅原君の相性を占ってたの?」
「そうだよ、だってあんなに仲がいいから私は既に二人は付き合っていると思ってたんけど・・・違うの?」
 ふふふふ・・・さすがね田中さん。
 副会長に梅原君のことをズバリと言ってしまうのだから。
「だ、だから・・・そ、それは・・・」
「もう、普段の態度からバレバレなのだから言い訳しない!」
 副会長は、顔を真っ赤にしながら往生際悪く言い訳を考えている様子だ。
「い、いやそれは・・・そ、その・・・」
「じゃー、聞くわ梅原君のこと嫌い?」
「嫌い・・・じゃない・・・」
「好き?」
「・・・」
「いつも歯切れの良さがないわね」
「そんなこと急に言われても・・・」
「まぁーいいわ。とにかく、この試合に勝ったら覚悟しなさい」
「・・・」
「どう何かいい作戦でも思いついた?」
 職員会議を終えた高橋先生が生徒会チームに合流した。
「はい、高橋先生」
 私は、いつもの笑顔で返事をした。
「とにかく、そろそろ試合開始の時間よ頑張りましょう」
「そうだね。ここまできたら悔いがないように全力で頑張ろうよ」
 彼も私の言葉に後押ししてくれた。
「急に変なことを言ってしまって悪いとは思うけど、試合しながらでいいから自分自身の気持ちを真剣に考えてみて・・・そして、副会長にとって後悔のない選択をして。私にできることはこれ位しかないから」
「絢辻さん・・・」
 決勝戦開始のアナウンスが流れて両チームがネットを挟んで向き合う。
 そして、試合開始のホイッスルが鳴り選手がそれぞれのポジション向う。
 第1セットは、生徒会チーム田中さんのサーブから始まった。
 ゆっくりとした独特の放物線を描きながら相手コートにサーブが入る。
 変則的なサーブにやよいちゃんのレシーブが乱れるものの棚町さんの素早い判断で梅原君にトスが渡りアタック体制に入る。
 私と高橋先生がブロックに飛ぶものの梅原君のアタックはブロックの更に上を越えて飛んで行った。
「やっぱり、打点が高いわね」
 高橋先生が呟く。
 確かに長身の梅原君が打つアタックは強力だけど、やはり一番厄介なのは棚町さんね。
 やよいちゃんのレシーブミスを梅原君のチャンスボールに変えてしまうのだから。
 田中さんの変則的なサーブで後衛のリズムを崩してもそれを一人でカバーできる守備範囲・・・これは、苦戦しそうね。
「まだ、一点取られただけよ!」
 私は、自分自身に言い聞かせながらみんなにも声を掛けた。
 サーブは生徒会チームから棚町さんに変わる。
「行っくわよー恵子ー!」
 棚町さんの声と同時にソフトバレーと思えないスピードのサーブが田中さんを襲う。
 田中さんは、レシーブできずにボールに触れるのがやっとの状態だ。
「どんまい田中さん!」
 彼が田中さんに声を掛ける。
 なんてサーブを打ってくるのよ、私でも上手くレシーブできるか微妙なところだわ。
 まったく・・・バレー部員でもないのにあんなサーブ打てるなんて棚町さんは本当に規格外だわ。
「次も行くわよ!恵子ー、しっかりとレシーブしなさいよね!!」
「えええ、薫」
「泣き言いっても手加減はしないわよ」
 言葉通り、一切手加減のないサーブが田中さんを再び襲う。
 一番仲のいい親友なんだからちょっとは手加減しなさいよと言いたくなる位の手加減のなさだ。
 しかも容赦なく田中さんを集中的に狙っている。
「あら、ここままだと私のサーブだけで1セット目終わっちゃうわよ」
 既に棚町さんのサーブだけで10点以上が取られている。
「薫、少しは手加減しろよな!同じクラスメイトだろ」
 たまらず彼が棚町さんに愚痴を言うが全く気にしていない様子だ。
「真剣勝負に手を抜いたら、アタシがそこの怖~い生徒会長に怒られちゃうでしょっ!」
 今度は、彼を狙って強烈なサーブを放つ。
「ぐはっ!」
 あまりに強烈なサーブの為にレシーブが間に合わず、彼の顔面にボールがヒットする。
 しかし、そのボールがいい感じで高橋先生に繋がり私にトスが渡る。
 私は全身の力を込めてアタックを打ち込む。
「棚町、行くぞ!」
「オーケー、梅原君」
 その瞬間、梅原君と棚町さんが同時にブロックに跳ぶ。
「えっ!」
 全力で打ち込んだ私のアタックはあえなく二人のブロックに阻まれてしまった。
 ここで1セット目終了のホイッスルが体育館に鳴り響く。
 結局、生徒会チームは一点も取ることなく1セット目を落としてしまった。
「さすがに棚町さんと梅原君ね。期待を裏切らない強さだわ」
 想定はしていたもののこれ程まで点差を付けられてしまうとは思ってもいなかった。
「絢辻さん、2セット目はどうする?」
 圧倒的な力の差を見せつけられて沈んでいる雰囲気の中で高橋先生が口を開いた。
「そうですね・・・高橋先生、何かいい案ありますか?」
「そうね。さっきのセットは、棚町さんのサーブに対応ができなかったのと、仮に対応したとしても梅原君達のブロックに阻まれていたのが原因よね」
「そうですね。取られた得点の殆どが棚町さんのサーブですから」
「だとしたら下手にこちらが攻撃に出るよりもここは守りを固めながら反撃の機会を伺った方が得策かしらね」
「現状ではそれしかないですよね」
「棚町さんの身体能力が優れているからといっても、チャンスはきっとあるはずよ」
「はい、高橋先生」
「それにこの試合は、伊藤さんの為にも負けるわけにはいかないんでしょ?」
「た、高橋先生!何で知ってるんですか!?」
 副会長が真っ赤になりながら慌てている。
「生徒の恋の悩みも見抜けないようじゃー教師失格よ!ねー絢辻さん」
「か、会長・・・」
「ふふふふ」
 再び真っ赤になり慌てふためく副会長。
 しかし、何か決心したように一瞬大きく深呼吸をした。
「覚悟を決めました。アタシ、試合に勝ちたい。勝って梅原君に気持ちを伝えたい」
「ようやく決心がついたようね。この試合勝つわよ!」
「「おおっー!」」
 休憩時間が終了して2セット目が始まった。
 2セット目は、守りを固める為に私と高橋先生が後衛に移動して彼と田中さんが前衛に向かった。
 試合は、再び棚町さんのサーブから始まる。
「行くわよ!生徒会長!!」
 棚町さんの声と同時に私に向かってサーブが飛んで来る。
 ソフトバレーのサーブとは思えないスピードと重さが私を襲う。
「くっ、見た目以上の威力だわ」
 何とかレシーブして前衛の田中さんに繋いだ。
 そして、田中さんが彼に向かってトスをする。
「うおおーー!」
 勢いよくアタック体制に入る彼。
 でも、あの高さでは・・・。
「大将も年貢の納め時だな!」
 梅原君と棚町さんがブロックに飛ぶ。
「それはどうかな、梅原ぁぁうおぉぉ!!」
 その瞬間、彼の放ったアタックは私の予想に反して梅原君達のブロックを越えたのだ!
 しかも、とてもふんわりと・・・。
 彼は、全力で打つと見せかけて誰もいないエリアにボールを落としたのだった。
 さすがの棚町さんも対応ができない様子だ。
「やるな大将」
「純一のくせに生意気な」
 棚町さんがかなり悔しがっている。
「やるじゃない」
 私は彼と軽くハイタッチをしながら言った。
「へへへ、僕は梅原の様に長身でもないし、薫みたいに運動神経もずば抜けていないからね。これくらいの工夫はしないとね」
 その後も生徒会チームは守り主体でAクラスの攻撃に押されながらも彼のフェイントを交えた攻撃で着々と得点を重ねた。
 一進一退の攻防は長時間に渡り、気が付けば体育館には多くのギャラリーが集まっていた。
「あら、さすがの棚町さんもお疲れのようね。まだ、2セット目が終わってないけど、大丈夫かしら?」
「てんきゅー。でも、会長こそ大丈夫?肩で息してるわよ」
 さすがね棚町さん、苦し紛れの挑発には乗ってはくれないか・・・。
 長時間に渡るハイペースな攻防で生徒会チームはそろそろ体力の限界に近づいている。
 特に日頃、鍛えているとはいえ高橋先生が辛そうな様子だ。
「高橋先生」
「大丈夫よ絢辻さん。っと言いたいところだけど、さすがに現役高校生の体力には叶わないわね」
「さぁーこれで終わりよ」
 棚町さんの強烈なアタックが飛んでくる。
 私は、レシーブしようととっさにボールに向かって飛び込む。
「か、回転レシーブ!」
 彼の驚く声が聞こえて来た。
 お願い間に合って、私は精一杯腕を伸ばした。
 が、しかし・・・。
 審判のホイッスルが鳴った。
 私の回転レシーブは、あと一歩及ばずAクラスが勝利したのだった。
「いい試合だったわよ生徒会長」
 棚町さんが駆け寄って倒れたままの私に向かって手を差し出した。
「ありがとう。完敗だったわ」
 私は棚町さんの手を取り起き上がった。
 その瞬間、棚町さんの叫び声が体育館に響き渡る。
「梅原君、男らしく気合入れなさい!!」
「お、おうよ!!!」
 梅原君が一瞬大きく息を吸い込んだかと思うと体育館に響き渡る大きな声で叫んだ。
「伊藤香苗さん、俺は香苗さんのことが好きだ!付き合ってくれ!!」
「え?ええええ!?」
 半ばやけくそにも聞こえるその予想外の告白は、棚町さんが叫んでた通り男らしく潔いものだった。
 一方、告白された副会長は顔が真っ赤になり立ち尽くしていた。
 あれが本当のフリーズと言うものかしら?
 多勢のギャラリーも副会長の答えが気になったのが突然の梅原君の告白で騒がしくなっていた体育館が急に静まり返る。
 しばし続く沈黙と立ち尽くしている副会長・・・さあ、どうするの副会長。
 今度は、あなたが梅原君の想いに応える番よ。
「ア、アタシも・・・」
 副会長は、小さい声で話し出したかと思った瞬間。
「アタシも梅原君のことがずっと好きだった。アタシこそよろしくお願いします!」
 梅原君の叫びに負けない返事で副会長が応えた。
 二人の行方を固唾を飲んで見守り静まっていた体育館に大きな歓声が上がる。
「青春っていいわね・・・」
 かなりお疲れの様子の高橋先生がぽつりと呟く。
「そうですね高橋先生・・・あはははは」
 あまりに突然の出来事に私もただ笑うしかなかった。
  ・
  ・
  ・
 放課後の生徒会室。
 いつものメンバーが集まっている。
「それにしてもびっくりしたなー。梅原の奴がいきなり告白するから」
「だって、梅原君がさぁ伊藤さんのことを好きなのにいつまで立ってもウジウジしてるから優勝したら告白しなさいってアタシが言ったのよ」
「梅原、よく薫とそんな無茶な約束したな」
 感心した様子で彼が梅原君に質問する。
「だって、棚町が香苗さんに告白しないなら自分が言いに行くと言い出したからよ。それなら自分の言葉で伝えようと思ってな」
「あー薫のいつものお節介か」
「お節介とは何よ!失礼ね。恋のキューピットと言いなさい」
「恋のキューピットね・・・恋の核弾頭の間違いじゃないのか・・・でも、本当にありがとな棚町。棚町のおかげで一歩前に踏み出して、俺の気持ちを香苗さんに伝えることができたぜ」
 ふふふふ、輝日東の核弾頭とはよく言ったものね・・・あの行動力には負けるわ。
  ・
  ・
  ・
 一ヶ月後。
 修学旅行も終わり、夏休み前の中間試験が近づいて来た。
 去年までは図書室で試験勉強をしていたけど、今は生徒会室が勉強の場になっている。
「ここはこうすればいいのよ梅原君」
「なるほど、さすが香苗さんに教えてもらうと勉強がはかどるな」
「ねねぇー奥様。あの二人、お互いのネクタイとか交換してるらしいわよ」
 何ごっこをしているのかよく分からないけど、棚町さんが私の耳元で囁く。
「まったく・・・修学旅行も新婚旅行かと思うくらいイチャイチャしてたわね・・・ああー真夏でもないのにこの部屋妙に暑いわね・・・暑い暑い・・・それに甘い、甘いわね・・・胸やけをおこしそうだわ・・・はいはい、ご馳走様」
 二人の様子に私はわざと大きな声で棚町さんに返事したけど、私の声は全く耳に届いていない様子の二人だった。

アマガミAS 絢辻詞編 第七章「チェック マイ ソウル」D-part END
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Author:えぴおん
ブログにようこそ!管理人のえぴおんと申します。ブログタイトルのとおりアマガミ「絢辻詞」に関する話題がメインですがアマガミ全般についても語っていますので、アマガミ好きの方よろしくお願いします。また、相互リンク等も随時募集していますのでアマガミストの皆様よろしくお願いします。

メール:
kurotsujiblog@yahoo.co.jp
Twitter:@kurotsujiBlog

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